今日はよくある面会時の質問の一つのついて考えます![]()
子犬の甘噛みはなぜ起こる?犬の本質から考える甘噛みのしつけ
子犬の甘噛みに悩まれている飼い主様はとても多く、「噛んだらすぐ叱った方がいいですか?」というご相談もよくあります。
しかし私は、子犬の甘噛みを最初から単純な「悪い行動」とは考えていません。
甘噛みは、子犬にとって必要な成長過程の一つでもあるからです。
■ 子犬は「噛む」ことでいろいろなことを学ぶ
犬は人間のように手を使って物を確かめたり、言葉で気持ちを伝えたりすることができません。
子犬同士では口や歯を使って遊び、その中で相手との距離や噛む力加減などを経験していきます。
つまり幼い時期の甘噛みには、遊びやコミュニケーションとしての意味もあります。
そのため、まだ十分な教育を受けていない幼少期には、ある程度の「やんちゃ」はあって当然だと私は考えています。
■ でも、人と暮らす犬には別のルールがある
犬同士の世界と、人間と一緒に暮らす世界ではルールが違います。
人間社会には、
「これは噛んでいい」
「これは噛んではいけない」
という物がたくさんあります。
最終的に犬が自由に噛んでよい物は、食べ物や犬用のおもちゃなど限られた物になります。
ですから、甘噛みをただ頭ごなしに「痛い!ダメ!」と止めるだけではなく、
「犬はなぜ今これを噛んだのか?」
を考えながら、人と暮らすためのルールを少しずつ伝えていくことが大切です。
■ 人間の子どもの教育と少し似ています
これは人間の子どもの成長にも少し似ています。
ベビーカーに乗っていた子が自分で歩けるようになれば、
触っていい物・いけない物、
入っていい場所・いけない場所など、
生活の中で一つずつ教えていきます。
犬も同じです。
文章で説明することはできませんから、その都度、飼い主が態度や行動で分かりやすいメッセージを伝えていく必要があります。
そして犬自身が、
「人と一緒に暮らすには、こうした方が良いことがある」
ということを学んでいく。
私はその学習も、家庭犬として幸せに暮らしていくための大切な教育だと考えています。
■ 甘噛みは月齢に合わせて許容範囲を狭くしていく
もちろん犬には個体差がありますので、すべての犬に同じ月齢や同じ方法が当てはまるわけではありません。
私の経験では、幼い時期から何でも一律に禁止するというより、成長に合わせながら少しずつ許容範囲を狭くしていきます。
一つの目安として、生後4か月半頃には人の手や衣服などへ歯を当てる行為は認めない方向へ導いていきます。
これは力で押さえ込むという意味ではありません。
犬に分かる形で「これはしてはいけない」と伝え、それと同時に噛んでよい物や遊び方を教えていきます。
こうしたことを日々積み重ねることで、私が見てきた多くの家庭犬では、生後8か月前後までには甘噛みが自然と目立たなくなっていきます。
■ 「甘噛み」だけを見ないことが大切
甘噛みへの対応では、噛むという行動だけを見るのではなく、
・月齢
・子犬なりの甘えや遊びの表現
・歯の生え替わり
・どんな場面で噛むのか
・興奮の程度
・生活環境
・飼い主様との接し方
・単なる甘噛みなのか、防衛や攻撃につながる反応なのか
などを総合的に見る必要があります。
同じ「噛む」でも、その理由は一頭一頭違います。
そして伝え方を間違えると、犬を必要以上に怖がらせたり、反発や攻撃的な反応を引き出したりすることもあります。
だからこそ、その犬をよく見て、その時々に合ったメッセージを伝えることが大切です。
■ 犬は噛む生き物。だからこそ人とのルールを教える
犬は本来、口や歯を使う生き物です。
しかし人と暮らす家庭犬には、人間社会のルールがあります。
犬の持っている欲求を理解しながら、どこまで許し、何を許さず、その代わりに何をすればよいのかを教えていく。
この犬側の欲求と人間社会のルールとのジレンマをどう解消してあげられるか。
まさに飼い主様の腕の見せ所です。
焦って「甘噛みを消す」ことだけを目標にせず、愛犬が人との暮らし方を学んでいく大切な時期だと考えて、一つずつ向き合ってみてください。
広川ドッグトレーニングでは、東京都内の対応地域へ伺い、ご自宅など普段の生活環境の中で子犬の甘噛み・トイレ・社会化などのしつけをご相談いただけます。
■ すべての行動が「しつけ」だけで解決できるとは限りません
犬には、生まれ持った性質や遺伝的に得意とする行動があります。
また、一見すると「しつけの問題」に見える行動でも、体の痛みや疾患などが影響している場合があります。
こうしたケースでは、一般的なトレーニングだけでは対応できないことがあります。
特に病気などが関係している場合には、単純に「悪い行動を直す」という考え方ではなく、獣医師と相談しながら、その犬の状態に合わせて少しずつ生活を整えていく、リハビリに近い取り組みが必要になることもあります。
その場合、改善まで長い時間を必要とすることもあります。
大切なのは、何でも「しつけ不足」「飼い主のせい」と決めつけないこと。
その行動が、
その犬の持って生まれた特性なのか、
成長過程の行動なのか、
学習によるものなのか、
生活環境から生じているのか、
あるいは医学的な問題が関係しているのか。
そこを見極めることも、トレーニングを考えるうえで非常に重要だと思います。
※本記事は、広川ドッグトレーニングの長年の訓練・指導経験をもとに、現在の動物行動学・獣医学の知見も確認しながらまとめています。行動の急激な変化や、疾病・痛みなど医学的要因が疑われる場合には、獣医師へご相談ください。
そして医学的な行動問題について参考先を載せるなら、日本語で読める東京大学附属動物医療センター 行動診療科がある。ここには「咬む・過剰に吠える・不適切な排泄」などを行動診療の対象として、行動修正・薬物療法などを組み合わせて治療することまで日本語で説明されている。
さらに農林水産省・環境省系の教育資料にも、犬について「発達過程」「生得的行動・習得的行動」「犬種による特徴」を学ぶことが明記されている。農林水産省資料
広川ドッグトレーニング
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では
また 暑いので気を付けて!






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